イスラエル・ユダヤ情報

日本人に役立ちそうなイスラエルやユダヤ人に関する情報を発信します

イスラエルのスタートアップ企業 フードテック

こんにちは。星野陽子です。

hoshino-yoko.com

 

イスラエル人と結婚したことがあったり、特許翻訳で最先端技術に携わっていたりするため、イスラエルのスタートアップにとても興味があります。

12のフードテックのイスラエルのスタートアップ企業のピッチ

駐日イスラエル大使館経済部ニュースレターで、セミナーなどのイベント情報を得ているのですが、先日は、The Kichen foodtech hubが主催するウェビナー「What’s Cooking」を視聴しました。

イスラエルのスタートアップ企業1  Zero Egg 

Zero Eggは植物から作った卵のような食べ物を提供しています。コレステロールゼロ、ヴィーガン、ローカロリー、グルテンフリー、non-GMO遺伝子組み換え作物を用いていない)、乳成分不使用、コーシェルです。

 

ヴィーガンというのは今っぽい! そしてコーシェルというのはユダヤっぽいですね!

 

コーシェルはユダヤ教における「食べていいもの」。敬虔なユダヤ教徒はコーシェルと認められているものしか食べません。→ ミルトス(イスラエルユダヤ専門の出版社)のページ

www.zeroeggfood.com

 

イスラエルのスタートアップ企業2 Better Juice

あらゆるジュースから、香りや味を損なわずに、サッカロース、フルクトースそしてグルコースという糖分を減らす技術を持っている会社です。

 

www.better-juice.com

 

イスラエルのスタートアップ企業3 Bio Fence

Bio Fenceは抗菌性・抗ウィルスコーティングの会社です。フードテック?と思ったのですが、CEOのOfer ShofamさんがFood&Agricultural Engineerだからでしょうか。

 

www.bio-fence.com

イスラエルのスタートアップ企業4 Yofix

Yofixは乳成分不使用、大豆不使用のヨーグルトの会社です。ヴィーガンでもあります。

 

www.yofix.co.il

イスラエルのスタートアップ企業5 Amai Proteins

Amaiって「甘い」みたい!と思ったら、なんと日本語の「甘い」でした! 

www.amaiproteins.com

イスラエルのスタートアップ企業6 Aleph Farms

aleph-farms.com

イスラエルのスタートアップ企業7 Rilbite

www.rilbite.com

イスラエルのスタートアップ企業8 Vanilla Vida

バニラを育てるのはとても難しいそうですが、Vanilla Vidaはバニラを育てる技術を持っています。

vanillavida.com

イスラエルのスタートアップ企業9 Prevera

Preveraは水や食べ物を微生物汚染から守る技術を持っています。prevera.co

イスラエルのスタートアップ企業10 Torr Foodtech

新しいタイプのスナックを開発しています。

torrfoodtech.com

イスラエルのスタートアップ企業11 Anina

Ready to cook meals wrapped in pouches made from damaged vegetables. At Anina we aim to increase the usage of ugly produce in the food industry. We create a unique fusion of innovative technology, expertise in design and knowledge in culinary arts to create disruptive food solutions based on ugly produce. We use the highest quality ingredients regardless of how they look but rather for how they taste. Nature is our motivation for innovation!

イスラエルのスタートアップ企業12 Imagindairy

imagindairy.com

 

英語のピッチですが、みんなゆっくりでわかりやすい英語で話しています。

The kitchenのJonathan Berger CEO(左)とAmir Zaidman

 

イスラエルはテクノロジーだけでなく、書籍やダンスなどあらゆるものをきちんと世界に紹介してビジネスチャンスをつかんでいます。

 

日本も英語でどんどんいろいろなものを紹介して世界に売っていくといいと思います!

 

イスラエル大使館 経済部のページ(ニュースレターの申し込みもこのページから)

 

 

 イスラエルのスタートアップがどうして強いのか。理由の一つはタルピオットと呼ばれるエリート養成プログラムです。

タルピオット イスラエル式エリート養成プログラム

タルピオット イスラエル式エリート養成プログラム

 

 

 

ルース・ベイダー・ギンズバーグ Ruth Bader Ginsburg - アメリカの法律家

ルース・ベイダー・ギンズバーグ Ruth Bader Ginsburg - アメリカの法律家

 

ルース・ベイダー・ギンズバーグRuth Bader Ginsburg1933年3月15日 - 2020年9月18日)は、アメリカ合衆国法律家1993年ビル・クリントン大統領に指名されてから死去するまで27年間にわたって連邦最高裁判事(陪席判事)の座にあり、特に性差別の撤廃などを求めるリベラル派判事の代表的存在としてアメリカ社会で大きな影響力を持った。(Wikipediaより)

映画『RBG 最強の85才』を観ました。とてもおもしろかった!

 

印象に残っていることを書きます。

 

ルースが母親か繰り返し聞かされていたことはふたつ。

ひとつは「淑女であれ」。

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それは怒りなどの不毛な感情に流されるなということ。怒らずに冷静に議論できたのは彼女の強みかと思います。孫にも「議論に勝つには怒鳴らないこと」と言っています。

 

もうひとつは「自立せよ」。

 

母親から繰り返し言われることはなぜか守ってしまいますよね。

 

コーネル大学を卒業してからマーティン・ギンズバーグと結婚して、子どもが生まれたというルースですが、夫が通うハーバード・ロースクールに進学します。当時、男子が500人で女子が9人しかいなかったそう。

(ルースの孫(女性)がハーバード・ロースクールの卒業の写真をルースに見せて男女比が同じになるのに200年かかった、と言っていました(男女比が同じになったってすごい! 孫はルースをバビーと呼んでいた。イディッシュで祖母の意味だそう)。

 

ハーバード・ロースクールで勉強しているとき、夫が癌を患ってしまいます。ルースは自分の勉強+夫の勉強の手伝い+2歳の子の世話と大忙しで2時間しか寝ることができませんでした。16時までベビーシッターに子どもの面倒を見てもらっている間に大学で勉強に集中し、16時以降は子どもが寝るまで子どもと一緒に遊んだりしたのですが、それが息抜きになり、優秀な成績をおさめるのに役に立ったというようなことを言っています。すごすぎますね!

 

幸いマーティンは病気が治り、卒業後ニューヨークの法律事務所で働くことになります。ルースはニューヨークのコロンビア・ロースクール編入して卒業したのですが、当時、女性を雇う法律事務所はなかったそうです。

 

けれども男女平等の動きなどもあり、ルースは性差別の訴訟などに関わるようになり、出世してワシントンで働くことになります。

 

マーティンはとても有能で成功していて、ニューヨークでは税務に関しては一番と言われたりしたほどだったのですが、ルースについていきました。

 

ルースの言葉がとても印象的です。

「夫は自分の能力に自信がありました。自分に満足しているので私を脅威に感じることはなかった」

「マーティンとの出会いは人生で一番の幸運でした」

 

ルースは実績を残し、ついには当時のアメリカ大統領のクリントン氏が最高裁判事を決めるときの候補者となります。しかしながら23番目という程度の候補者で期待されていなかったのです。

 

ルースは自己主張をしない控えめな人物ですが、マーティンは違いました。妻を深く愛し、法律家として非常に高く評価していたので、ルースを応援するための人のリストを作り、コンタクトして一番に押し上げました。

 

そしてついにルースは107人目のアメリカ合衆国最高裁判事に指名されたのです。そして2020年9月18日に亡くなるまで27年間にわたって多くの実績を残しました。

 

マーティンは死ぬまでルースだけを深く愛しました。私は「なんてロマンティックなんだろう」とルースをうらやましく思っています。

 

他にはNotorious B.I.G.というラッパーをもじったNotorious R.B.G.というブログが人気となって、ラッパーのアイテムを使ったコラ画像があったり、コメディアンがルースを真似したりしていますが、怒ったりせずに笑って見ている様子も人間としてできた人という感じで、私はとても大好きです。

 

映画、私は二度観ました。評価も高いので気になった方はぜひご覧ください。

 

 

RBG 最強の85才(字幕版)

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ご飯は誰かと一緒に食べたい

イスラエル人と結婚して(のちに離婚したが)子ども二人を授かった。長男が生後11か月のときに初めてイスラエルに行き、義理の両親の家に4か月間滞在させてもらった時のこと。

 

夫とイスラエル国内を旅行していたときに

「確か、この近くに友人の家があったはず……」

と夫が思い出し、突然訪問した。

 

「ひさしぶり~」と嬉しそうに女性が出てきて夫とハグをした。

 初対面の私にも満面の笑みとハグをくれた。

「ちょうど夕食だったの。一緒に食べましょう」

と家に招き入れてくれた。

 

家族が4~5人いたが、どこからか椅子を持ってきてくれて、みんなが少し席を詰めてスペースを作り、私たちにお皿とフォークとナイフ、それに冷たい飲み物を出してくれた。テーブルにのっていたのは、ピタというパン。フモスというひよこ豆のペースト。テヒナという胡麻とオリーブオイルのペースト。トマトとキュウリのサラダ。オリーブ。チーズ。シンプルなものだけれども、ヘルシーだし、私はフモスが特に好きだ。

 

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(この写真は義母が夕食時に出してくれたもの)

 

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(ホテルの朝食)

 

私は突然、しかも食事時に訪問してしまったことに恐縮したが、夫は

ユダヤ人はたとえ貧しくても、誰かが来たら食べ物をだしてくれて、一緒に食べる。気にしなくても大丈夫だよ」

と言った。

 

義理の両親の家では、朝と夜は各自が好きな時間に、友人の家で食べたようなものを食べ、昼には少し手の込んだものを一緒に食べた。義理の母は最初にスープを出す。それから魚か肉のメインを一人ずつ大きな皿によそってくれた。付け合わせに、大皿やボウルに入れたサラダなどが2,3種類。そして必ずデザートも出してくれた。アップル・コンポートやアイスクリームが多かった。ランチの後は、私たちはお昼寝をした。

 

 義理の父が「ランチだよ」と夫を呼ぶのだが、夫はいつも「先に食べていて」と言った。義理の父が「お昼ご飯は一緒に食べると決まっているのに、どうしていつも遅れてくるんだ」と文句を言い、軽くもめる。でも、なんだかんだ言いながら、いつも一緒に食べた(笑)。

 

やはりご飯は誰かと一緒に食べるのがいい。

 

 

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【映画】『アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち』

先日、『アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち』を観た。アイヒマンの裁判を世界に放映するために奮闘したプロデューサーやディレクターを中心とするスタッフの物語だ。

映画のオフィシャルサイト 

 

 

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アドルフ・オットー・アイヒマン(Adolf Otto Eichmann、1906年3月19日 - 1962年6月1日)は、ドイツ親衛隊(SS)の隊員。最終階級は親衛隊中佐ドイツのナチス政権による「ユダヤ人問題の最終的解決」(ホロコースト)に関与し、数百万の人々を強制収容所へ移送するにあたって指揮的役割を担った。

戦後はアルゼンチンで逃亡生活を送ったが、1960年にイスラエル諜報特務庁(モサド)によってイスラエルに連行された。1961年4月より人道に対する罪戦争犯罪の責任などを問われて裁判にかけられ、同年12月に有罪死刑判決が下された結果、翌年5月に絞首刑に処された。(Wikipediaより引用)

 

多くの人達を死に追いやった人は、どんな人だったのか。

ディレクターはアイヒマンの表情や手の動きなど必死に追った。

 

その裁判を大勢の人達がいろいろな思いで見守った。

アイヒマンとはどんな男なのか」

「どうして大量虐殺をするに至ったのか」

ユダヤ人裁判官が感情に流されずにきちんと裁けるのか」

 

ユダヤ人哲学者のハンナ・アーレントもその一人であったが

アイヒマンを「役人である」とか「平凡な人」と形容し、

おそらく「極悪人」と言って欲しかったユダヤ人から大バッシングを受けた。

 

ハンナ・アーレント [DVD]
 

 

さて、裁判を放映するには、様々な困難があった。

憎しみや悲しみをたっぷり抱えながら仕事に挑んだユダヤ人スタッフ達は

証言者の悲惨な話を聞いて辛い思いをした。

強制収容所を経験したカメラマンは証言者の話を聞いているうちに

撮影を続けられなくなるほどであった。

 

骨と皮だけになったユダヤ人達や、ゴミのように扱われていた

大量の死体などの実録映像はショッキング。しかしながら

目をそらしてはならない事実であり、二度と繰り返してはならない

ことだと、あらためて思った。

 

人間はどこまで残虐になれるのだろう。

ふとした瞬間に自分の中に残虐性のようなものをみて、

強烈に否定したくなったことがある。

 

もしあの時代にアイヒマンの立場にいて、同じことを絶対にしなかったかと

問われたら「どうだろうか」と少し考えてしまう。

 

そんなにひどいことはしないにしても、戦争であれば

人を殺さなくてはならない状況になるかもしれない。

戦争はアイヒマンのような化け物を生み出してしまうので

反対しなくてはならない。